在日コリアンへの「通名」強制を許さない!金稔万さんの高裁控訴審にご支援を!

日本初「通名」使用問題の本質を問うイルム裁判 1/30大阪地裁“不当判決”を乗り越えるために

この裁判、棄却でいいの? 大阪地裁第8民事部(久留島群一裁判長)

 在日韓国人2世の金稔万さん(52歳・尼崎市在住)が大阪の建設現場に日雇いで就労するにあたって、突然通名(日本名)使用を強制されたことから、2010年5月、建設会社(元請けの大林組と下請け2社)と国を相手取り、損害賠償請求を大阪地裁に求めました。


 2年余の審理を経た2013年1月30日の判決で、大阪地方裁判所の久留島群一(くるしまぐんいち)裁判長は「強制の事実は認められない」と請求を棄却し、原告敗訴の不当判決を言い渡しました。


 判決は、金稔万さんが通名使用を強制された事実を否定し、背景となる日雇い労働への理解もありません。また、国が本名回復の特段の努力も行わず放置した不作為も認めない不当判決でした。通名使用を強制することは人格権の侵害にあたりますが、裁判所は、あろうことか稔万さんが通名使用を承諾したとし、強制の事実を否定しました。


 この不当判決を覆すため、稔万さんは2月7日に大阪高等裁判所に控訴しました。

 

 今後の控訴審(第1回は5月頃)では、一層多くのみなさんにこの裁判を支援していただきたく思います。

 

 このたび裁判を支援し、大阪高裁に対し、公正な判決を求めることに賛同する「賛同人・団体」を広く募っています。また、裁判には諸費用がかかります。カンパもお願いします。

【金稔万さんイルム裁判の概要】

 2009年3月、稔万さんは、大阪・梅田のビル建て替え工事第1期工事に本名で就労した。裁判で明らかになったのは、1期工事の際に誤った手続がなされたことであった。


 元請けの大林組現場事務長の基本的な間違い(特別永住者の稔万さんには不要な「外国人就業状況の届け出」を第1次下請けに提出させたこと)と、第1次及び第2次下請けが誤りを知りながら「元請けの言うとおりにしておかねば」と元請けの誤りに便乗。


 そのため、同年9月の第2期工事では本来不要な届け出の提出を回避するために、稔万さんに対し、こうした「脱法的行為」により、金海稔万(かねうみとしかず)という通名の使用を現場で強制した。金稔万さんはこれを不服として、2010年5月に大阪地裁に損害賠償請求訴訟を起こした。

 

 今年1月30日の判決で、大阪地裁は、被告企業の言い分のみに依拠し、2次下請け業者代表者は自も特別永住者で、稔万さんの第1期工事での本名の使用を認め、さらに仕事を優先的に紹介していたとした。2期工事の際には、「書類の準備に3、4日かかるが、通名ならすぐ働ける」と打診し、稔万さんが了解したという偽証を採用して、強制はなかったと結論づけた。

 

 この判決は、労働の機会を奪われたくないため、「脱法的行為」であるにもかかわらず、下請けに言われるまま通名で仕事に就かざるをえなかった事実だけに着眼した判断であり、通名を使わざるをえない日本社会の現実に一切考慮しない「門前払い」ともいえる判決だった。

 

 しかも、日雇い労働への理解をまったく欠いた判決だった。日雇いの現場で「書類の準備に3、4日かかる」というやりとりはありえない。日雇いはその日の仕事の契約であり、3、4日先まで考慮した雇用契約は結ばない。

 

 このように大阪地裁判決は、稔万さんの心の叫びを無視し、稔万さんの主張をことごとく退ける極めて不当な判決です。

金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会

 大阪市西成区太子2-1-2釜ヶ崎医療連絡会議気付

 

弁護団:空野佳弘・奥田愼吾・弘川欣絵

 空野法律事務所 06-6361-5488


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