イルム通信(No.3 / 2011年7月15日)

 

【写真1】6月30日、第7回口頭弁論終了後、弁護団の弘川欣絵さん(正面右から2人目)が裁判の意義を語る。

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●初めての裁判傍聴で、社会の不条理に立ち向かう勇気を与えてもらいました

 

丸市将平(大阪市立大学大学院地理学専修1年)

 

 

 

今回の裁判傍聴は私にとって二つの新たな体験となりました。まず一つは裁判傍聴そのものです。

 

裁判所に訪れることはもとより、法廷の独特な雰囲気、厳正なやり取りは初めて傍聴した私にとって息の詰まるものでした。裁判官、双方の弁護士の一挙手一投足が気になり、非常に濃密な時間を過ごすことができました。

 

もう一つは、日本社会に”平然”と存在する人権問題と真剣に向き合うきっかけとなったということです。これまで私はありとあらゆる人権問題を避けて通ってきたのかもしれません。

 

特に在日韓国・朝鮮人への人権問題は社会のありとあらゆる局面で顕在化し、最も触れやすく意識しやすいものであると思います。そんな問題にでさえも、見て見ぬふりとでもいうのでしょうか、自分の中である種のタブーのように思い込んでいたのかもしれません。これも一種の人権侵害であることは否めませんし、自分を恥じてもいます。

 

このような思いが強くなったのも今回の裁判を傍聴して、稔万さんが非常に大きな壁に立ち向かっている姿を見たからだと思います。私が今まで立ち向かってこなかった人権侵害(無視)という壁に、敢然と立ち向かう稔万さんの強い意志を垣間見ることができました。私もその意志を引き継いで、社会にはびこる不条理から目をそらさず、自分の意思・信念を声高に語っていこうと思いました。この裁判を通じて、私と同じような思いになる人が少しでも増えてくれることを切に願います。

 

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●感心しきり-裁判傍聴記-

 

丁章 (詩人)

 

 先日の裁判での、弘川さんの陳述姿、じつに素敵でしたね。でも、裁判のあとのミニ集会での発言は、さらに素晴らしかったとおもいます。

 

 奥田さんの緻密な追求もすごいなとおもいました。そして、空野さんの飄々としながらも、じつはズシリと重いものを突きつけるスタイルが、さすがだなと、感心しきりの私の傍聴体験でした。

 

 さんの積水ハウス在日社員本名裁判での経験から言うと、イルムの問題は、民族教育にたずさわる人々、とくに府内の公立校の先生が強い関心を持たれているので、そういう先生方に情報が届くようにしたいです。

 

 それと、今回のイルム裁判は日雇労働現場での在日外国人問題でもありますから、そのことをしっかりと押さえることも必要だとおもいます。

 

 上の2点を踏まえた上で、なおかつ、さらに望むことは、日頃、民族教育や日雇労働者問題とは接点のない人にこそ集ってもらって、人の輪を広げてゆくことが大切だとおもいます。

 

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【反響】『Sai』にさんが載りました。 

 

(社)大阪国際理解教育研究センター(KMJ)が発行している『Sai』vol.65(2011 夏/秋)に、【ワイド版・ひと】「本名で働くことがあたりまえのようにできる社会にしたい そして在日一世の記憶を映像に 金稔万さんの闘い」というタイトルでさんの紹介記事が3頁にわたって掲載されています。

 

お読みになりたい方はご請求下さい。

 


 

【写真2】さんが現場で使用していた安全ヘルメット。下請け業者によって貼り替えられた本名のシール(左)は捨てられなかった。

 

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【カンパのお願い】

 

裁判を継続するには何かとお金が必要です。みなさんからのカンパをお寄せ下さい。いくらでもかまいません。

 

郵便振替口座00940-5-79726

 

(加入者名:釜ヶ崎医療連絡会議)

 

*通信欄に「イルムから」と明記してください。

 

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■第2回「イルムから」学習会

日 時:89日(火)18:30~21:00

場 所:大阪淡路教会(大阪市東淀川区東淡路2-7-5)

06-6320-5015

阪急京都線「淡路駅」(地下鉄堺筋線乗り入れ)東出口下車、

徒歩7分(保育所聖愛園に隣接) 

http://www.rokoukan.or.jp/seiaien/access.html

参加費:500円

上 映:『残された名刺 《ある在日一世の軌跡》』

(アニメ, 1996年, 30分, 大阪市外国人教育研究協議会)

 祖父が死の床で擦り切れた1枚の名刺を握りしめて「電話を」と言い残したことから、高校2年 生の主人公は、名刺を頼りにその主を探しあてた。その主は在日朝鮮人で、創氏改名・厳しい弾圧・神社参拝の強要等日本での想像を絶する生活の話を聞く。苦 難の人生を乗り越えた人の優しさに、若者は新しい未来を模索し始める。朝鮮奨学会の理事を長くつとめた曺基亨(チョギヒョン)さんの実話に基いた話。

テーマ「本名(民族名)を名のる意味」

お 話: さん(詩人)

    さん(積水ハウス在日社員本名裁判元原告)

裁判経過報告:弁護団

主 催:さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会・弁護団(空野佳弘・奥田愼吾・弘川欣絵)


■次回・次々回口頭弁論の日程 傍聴に来てね!

裁判において、傍聴席をいつもいっぱいの人で埋めるということは裁判官の心証に大きな影響を与えます。

残 念ながら、日本の裁判所は平日の日中の開廷ですので、お仕事をお持ちの場合、なかなか大変です。が、そこは何とか万障お繰り合わせの上、裁判所にお運びく ださい。終了後、毎回報告集会をおこない、その後、イムマンさんを囲んで、お昼ご飯を食べながら、有意義な時間を過ごしています。

【第8回口頭弁論】  9月 5日(月)11:00~

【第9回口頭弁論】10月20日(木)10:30~

いずれも大阪地裁510号民事法廷(大阪市北区西天満2-1-10 地下鉄・京阪「淀屋橋駅」「北浜駅」下車)にて開廷されます。開廷15分前に傍聴券の抽選があります。それまでに(裁判所工事中のため)裁判所1階南側入口付近にお越しください。もちろん【入場無料】です。

【第10回弁護団会議】

日 時:8月1日(月)18:30~

場 所:空野佳弘弁護士事務所所にて

※裁判は、原告と弁護士だけではやりきれません。さまざまな形での支援なくしては国や大企業とは闘えません。裁判を進めるにはどうすればいいかを、あれこれ議論しながらやっています。参加希望者はご連絡ください。

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