WEB記事まとめ

金稔万さんが訴訟で敗訴――日雇いへの差別意識

(週刊金曜日編集部/中村一成・ジャーナリスト、2月8日号)

http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p=2970

 

「イルム裁判」当たり前に本名が名乗れる社会を求めて

(ガジェット通信/rinda)

http://getnews.jp/archives/287634

 

金稔万さんの本名(民族名)損害賠償裁判 敗訴に思う

(ジャーナリスト・ネット/川瀬俊治)

http://journalistnetannex.blog74.fc2.com/blog-entry-1215.html

 

韓国でのテレビ報道(2013.02.10)

韓国のニュース放送局YTNで、先日の地裁判決などを取材した映像が放送されました。(放送日:2月10日)
インターネットでも視聴できますので、ぜひご覧ください。

"내 이름을 돌려주세요!"...김임만 씨의 투쟁
「私の名前を返してください」在日同胞の闘い 2013-02-10 00:17

http://www.ytn.co.kr/global_korean/global_view.php?s_mcd=0930&&key=201302071643140180

(ニュース映像の日本語訳)

[アンカーコメント]
工事現場で日雇い労働者として仕事をしてきた在日同胞が日本政府と建設会社を相手に訴訟を起しました。
行政の便宜のために日本式名前(訳注:通名)を使うことを強要されたという理由ですが。
現代版「創氏改名」とかわらないとし、自分の名前を探すために闘う同胞の金稔万(キムイムマン)さんの話を朴思柔(パクサユ)リポーターが伝えます。

[リポート]
在日同胞の金稔万さんが大阪地方裁判所に入ります。
2年以上にわたって進行した「名前探し」裁判の初めての判決が下される日。勝訴を期待しましたが、結果は棄却でした。

[インタビュー:金稔万、在日同胞]
「生涯日本式名前を使ってきた父も墓碑だけは本名で刻みました。韓国人は日本社会で死なないと本名を使えないのでしょうか?」
金稔万さんは日雇い労働者として仕事をするために去る2009年9月、ある大型建設会社の下請け業者の門を叩きました。
建設会社側は金さんの名前を見て、外国人が日本で仕事をするために必要な就業証明書(訳注:外国人雇用状況の届け出)を出せと下請け業者に要求します。
永住権者(訳注:特別永住者)である金さんは出す必要がない書類でした。
しかし、下請け業者はこの事実を建設会社に説明する代わりに、自分たちに楽な道を選択します。
金さんに日本式名前を使うことを強要したのです。

[インタビュー:空野佳弘、金稔万さん弁護士]
「日本式名前を使えば外国人就業証明が必要ないから、元請け業者の話を逆らわないで解決されるようにしたと、そういうことです。まったく間違ったことでしょう。 このために日本式名前を利用したということも間違いでしょ。」
裁判所は金さんがはやく仕事をしたいとし日本式名前の使用を了解したという建設会社側主張をそのまま受け入れました。
また、日帝強制占領期間「創氏改名」の弊害を正すための努力を日本政府が怠ったという金さんの主張は理由がないと結論付けました。

[インタビュー:中村一成、ジャーナリスト]
「在日韓国人・朝鮮人に対する人権問題が過去の問題のようになっているが、そんな中でもこんなことが当然のようにおこっているということです」

不当な判決を正すために控訴を準備している金さんを自発的に集まった後援者が助けています。
韓服を着たオモニに道で会えば知らないふりをしたほど、韓国人という事実を隠したかった若い時期。
年齢50を越えた今、金さんが行っている闘いは韓国人として真の自身を探すための過程でしょう。
日本・大阪からYTNワールド朴思柔(パクサユ)です。

 

地裁判決の新聞報道(2013年1月)

1月30日の地裁判決を受けて掲載された新聞各紙の記事の引用です。

訴訟:通名使わせ雇用、違法性否定 大阪地裁、請求棄却
毎日新聞 2013年01月31日 大阪朝刊

 職場で通名使用を強制され精神的苦痛を受けたとして、兵庫県尼崎市の在日韓国人、金稔万(キムインマン)さん(52)が、雇用した大阪市港区の建設会社や元請けのゼネコンなどに約100万円の賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は30日、請求を棄却した。久留島群一裁判長は「原告は通名使用を了解していた」として違法性を否定した。原告側は控訴する方針。

 訴えによると、金さんは2008年12月以降、建設会社の日雇い作業員として本名で働いていた。しかし09年9月、建設会社の従業員から通名使用を要求され、通名で約4カ月間働いた。金さんは「本名で働きたいと訴えたが、現場で使うヘルメットに貼っていた本名のシールを通名に貼り直されるなどし、抵抗すれば仕事がなくなると思った」と訴えていた。

 裁判で建設会社側は、「(09年9月の日雇い契約時に)通名で登録すれば当日から働けるかもしれないと告げ、金さんは『それでも構わない』と応じた」などと主張。久留島裁判長は建設会社側の主張をおおむね認めた。特別永住者の金さんは外国人就業届の提出が不要なのに、過去に元請けが建設会社に提出を求めたことがあったという。

 金さんは「残念だ。本名が使える社会になるよう引き続き訴えたい」と話した。代理人の弁護士は「建設会社側の証言が正しいという前提で訴えを退けた。これがまかり通れば通名使用の強制が助長されかねない」と批判した。【渋江千春】

職場での日本名強制「なかった」 在日男性の請求棄却 朝日新聞 2013年1月31日(木)

 

 

 【青田貴光】職場で通名(日本名)の使用を強制されたとして、在日韓国人の男性が日雇い先の建設業者や元請けの大手ゼネコン、国などに100万円の慰謝 料を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。久留島群一(くるしまぐんいち)裁判長は「強制の事実は認められない」と請求を棄却した。男性は控訴す る方針。

 原告は兵庫県尼崎市の金稔万(キムインマン)さん(52)。2009年9月、大阪・梅田のビル建て替え工事で、大阪市内の建設業者から、通名の金海稔万(かねうみとしかず)を現場で使うよう強制された、と訴えていた。

  久留島裁判長は、日雇い先の業者は金さんを以前雇った際、本名の使用を認めていた▽業者も在日韓国人で、本名で働く金さんを評価して仕事を優先的に紹介していた――などの点から、業者に強制の動機はないと判断した。その上で業者は、特別永住資格を持つ金さんには本来不要な、外国人就業届の提出を、ゼネコン 側から求められると誤解していたと指摘。「書類の準備に3、4日かかるが、通名ならすぐ働ける」との打診に、すぐ働きたかった金さんが了解し、強制はな かったと結論づけた。

 また、国が植民地支配時の「創氏改名」の被害回復の義務を怠ったとする主張も、「国の不作為と原告の精神的苦痛に因果関係は認められない」として退けた。


「強制はなかった」通名訴訟で原告敗訴 大阪地裁判決 (神戸新聞)

 

新聞に掲載されました(2013年1月)

1月30日(水)の地裁判決を前に、1月26日(土)朝日新聞(夕刊)・1月29日(火)神戸新聞(夕刊)に、本訴訟についての記事が掲載されました。

『GLOBE』に「金稔万さん本名裁判について」が掲載されました(2012年10月)

公益財団法人 世界人権問題研究センター発行の『GLOBE』(2012年秋号No.71)に、空野弁護士が「イルムから」裁判のことを短くまとめた文章を寄稿しました。

裁判のポイントをわかりやすくまとめて書いてあります!