<今後の予定>

2014年

12月

05日

上告不受理決定

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、10月15日付で、最高裁判所第2小法廷(裁判官:千葉勝美・小貫芳信・鬼丸かおる・山本庸幸)から「上告不受理決定」が空野弁護士の元へ届きました。
「裁判官全員一致の意見で、次のように決定。/第1 主文 1 本件上告審として受理しない。2 申立費用は申立人の負担とする。/第2 理由 本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項により受理すべきものとは認められない。」


 非常に残念な結果でありますが、「当たり前に本名を呼び名乗る社会」をめざす運動は続きます。現在、事務局では、イルムに関する冊子づくりを進めています。裁判当該の金稔万さんはもちろん、様々な立場から、イルムに対する思いや、在日朝鮮人が本名を名乗りやすい社会へと変えていくために日常生活や運動の現場で取り組んでいること、裁判を通して見えてきたもの、今後の課題などを集めていこうとしています。引き続き、ご注目ください。

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2014年

4月

08日

4月13日「花より団子」の交流会

4月13日「花より団子」の交流会

金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会の主催で、これから始まる最高裁へ向けて、裁判の資金集めと交流を兼ねた花見を行います。みなさま、ぜひご参加くださいね!主催はサムギョプサルを用意します。持込み・差入れも大歓迎です!

 

日 時413日(日)12:0015:00くらい【雨天中止】(お手伝いの可能な方は11:30に十三駅東口に来てください)

集 合11:45 阪急十三駅東出口前

会 場:「十三大橋」下付近「淀川河川敷」(阪急十三駅から南へ10分)

http://www.mapion.co.jp/f/mapion/redirect/mail.html?nl=34/42/49.068&el=135/29/16.819&scl=5000 

 

参加費:大人2000円・大学生1500円・小中高生1000・幼児無料 ※飲み物別売
訂正:参加費:大人1500円・小中高大生1000円・幼児無料 ※飲み物別売

【持込み・差入れも大歓迎!】

 

申込みお名前と人数をお知らせください(食べ物や飲み物の用意のための参加者数の事前把握です)。メール:masipon@nifty.com

当日連絡先:090-9882-1663こうのすけ

 

※なお、前日の412日はインマンさんの誕生日です。そのお祝いもかねます。

 

※会場近くのナナゲイで『60万回のトライ』上映中。413の場合、上映14:5016:45です。

http://www.nanagei.com/movie/schedule.html

 

 

主 催:「イルムから」金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会 http://irum-kara.jimdo.com/  http://irum-kara.jimdo.com/facebook/

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2014年

2月

14日

高裁不当判決・事務局の見解

差別を容認する裁判所
――アイデンティティ侵害を認定しながらも判決は棄却

金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会・事務局

  昨年(2013年)、11月26日に行われた二審判決では、一審と同様に金稔万さんの主張を認めず控訴を棄却した。当日、高裁には多くの支援者の方々と共に、数十社のマスメディアが高等裁判所に詰めかけるなか、原告である金稔万さんは、とても緊張している面持ちで支援者と共に裁判所に入っていった。そして、判決は「控訴を棄却する」という、決まりきった短い言葉を述べるだけで終わり、集まった人の中から口々に「不当判決だ」、「差別を容認している」「許せない」「日本は何も変わっていない」という言葉が怒りとともに発せられた。そして、裁判が終わってから金稔万さんが口にした言葉は、「本当に疲れた……」という深いため息と、裁判は棄却されても「運動としてもっと頑張らなあかん」ということだった。これまでの裁判を通じて、金さんが民族名をとりもどす過程がどれほど長い道のりであり、苦しく、勇気のいることだったろうか。この闘いは日本における民族差別の問題を名前という存在証明の根源的な局面から問うものである。そして、未だ在日朝鮮人の人々がこの名前を巡る差別を受け続けていることが明らかになってきた。それは年齢、職業に関わりなく日常的な抑圧として今もなお行使され続けている。こうした現実を、結局のところ裁判所は全く理解していないどころか、それをあたりまえの社会通念・慣習として肯定的に捉えている。そのことを以下では具体的に判決文に即しながら述べていきたい。 
 現在、金さんは最高裁へと上告し、弁護団によって最高裁へ文書が提出された。私たちは、これから裁判とともにより広くこの通名強制の問題を訴えていきたいと思う。

1、差別を容認する裁判所
 判決文には、つじつまの合わないところがたくさん出てくる。そのもっとも顕著な部分は、今回の通名強制は「アイデンティティを否定する著しい人格侵害」と認めながらも、不法行為にはあたらないとしている。侵害はイコール不法行為ではないのか。非常に倒錯した論理からはじまるのだ。裁判所が持ち出す理由としては、次の二点にまとめられている。①「在日韓国人に関する通名による呼称は、社会的には当該個人を他人から識別し特定する氏名としての機能を有し、我が国の社会一般の認識として是認されていたものである」(判決文、13頁)とする。そして、②「在日韓国人に対して害意を持ってことさらに通名の呼称」をしていないが故に、不法行為ではないと判断した(同13頁)。
 この二点について、まず①の箇所は、通名使用のはじまりである日本の植民地支配を黙認するものである。そうした抑圧の歴史がその根本にあるのであって、通名はたんに他者と区別するためだけのものではない。通名使用は、日本社会における在日朝鮮人への蔑視、仕事上の不利益、結婚差別、あらゆる人間関係や日常生活上の差別から在日の人々が身を守るため使用せざるを得ない状況がある。判決は、そうした差別構造を温存させてきた日本社会を批判することなく、逆に「社会一般の認識として是認されてきた」と、差別する社会の側に立って判断するのだ。
 そして、次の②の箇所は、今後あらゆる在日外国人に対する差別認定に関わってくるであろう、重要な部分である。この点において、差別が不法行為と認められるのは加害者側の「害意」の有無である。この基準に照らすと、金さんのヘルメットに書かれていた「きむ」という名前のシールをはがし捨てて、通名のシールを張ったことは、判決要旨では「アイデンティティの侵害」(判決要旨4頁)であると認められているにもかかわらず、「配慮には欠けるが」、「害意を伴う」ものではない(19頁)となる。続けて、ここでいう「害意」とは、「暴行や脅迫」(19頁)が伴うものであり、その水準ではないというのである。また、同会社の従業員は社長から通名でいけば「その姓名から外国人と判断されないのですぐに就労できると言われたために、金さんに通名を使わせたと述べている(一審の二次下請陳述)。この発言からは、通名が日本人と区別できないのを利用して、日本人になれば雇うという明確な差別的意図が表れている。ここにも「暴行や強迫」はもちろんない。しかし、こうした在日朝鮮人だけではなく外国人全般に対する暴行を伴わない発言はいくらでも成立しうる。これからも裁判所が「害意」の有無にもとづいてのみ判断するのであれば、あらゆる差別を許し、公認していくと言わざるを得ない。

2.被害者に厳しく加害者にやさしい判決
 また、その他の棄却理由としては、本人が通名使用に対して「反対の意思を表明」し、本名で働きたいことを申し出なかったため、「了承している」と判断されても仕方がないというのである(19、21、22、23、26頁)。ここで、仮にいじめやセクハラの認定基準に即すならば、いじめが成立するのは心理的、物理的な攻撃に対して精神的な苦痛を感じた時点であると規定されている(「いじめ防止対策推進法」2条1項)。またセクハラも労働者の意に反する性的言動として規定され(厚生労働省「事業主の皆さん  職場のセクシュアルハラスメント対策はあなたの義務です!!」4頁)、双方ともに被害者の苦痛を中心に把握されているのである。裁判所が本来即すべきなのは、こうしたマイノリティの権利を守るためにつくられた法令ではないだろうか。通名の強制も、上記同様にマイノリティの民族的アイデンティティの根本を形成するものであり、それが侵害されないように当事者の立場に立って判断するのが当然ではないだろうか。
 また、今回のような建設現場のなかで日雇いの労働者が拒否し続けることがどれだけ困難であるかを考えるとなおさらである。金さんの陳述にもあったように、日雇労働は当日の電話でのやり取りで雇用関係が結ばれ、その日が終わると契約が終了するものである。労働者の立場が長期的に保障されるような安定した雇用関係ではない。そんななか金さんは本名で働きたいとはじめに伝えており、二次下請けの相手方企業は明白に認識している。しかし、何度も通名拒否を繰り返すと、職を失う不安があった。このような日雇労働現場での暗黙の抑圧―被抑圧の関係があることは考慮されないままである。
 ただし、この点については建設現場に限った事だけでなく、例えば就職の面接の際に通名はありますかと聞くことや、結婚、入居、あらゆる職場や人間関係において在日朝鮮人が差別的な抑圧のもとにあって、本名を名乗ることが如何に困難であるかをまず理解する必要がある。そのことが念頭にあるなら、反対の意思を表明しなければ了承していることになるという安直な判断には陥らないはずである。

3. 元請け大林組、そして国の責任について
 今回の裁判では、国、元請け大林組、一次下請会社、二次下請会社を訴えている。直接的な通名強制は二次下請会社によるものであるが、そこに矮小化されては、本質的な日本社会の差別構造が見えづらくなってしまうだろう。その点について具体的に述べると、そもそも通名が強制されたのは大林組の在日外国人労働者に対する対応のずさんさがあったからだ。通名が強制される半年前、「きむ」で就業していた頃、大林組はその「きむ」という名前から不法就労を未然に防ぐための外国人就業届を提出するよう下請業者に求めた。しかし、それ以前の段階で金さんのような「特別永住者」はすでに届けられていた外国人登録証などによって提出義務がないことを確認しなければならなかった。(「特別永住者」であることは植民地支配という歴史的経緯から配慮する義務がある。)それにもかかわらず、大林組は確認の手続きを省き、一次下請、そして二次下請会社(金さんの直接の雇用主)へと通達を行った。その後大林組は外国人就業届が本来必要なかったことや、誤って届出の提出を求めたことも何ら訂正しないままに終わったのである。そして、その後、二次下請は外国人就業届を出す煩わしさから通名強制へと踏み切ったのだ。こうした一連の届出は大林組が不必要であることを徹底して告知すべきであったし、大林組のはじめの誤りが通名強制を根拠づけたといえる(判決文でもこの点、「否定しがたい」と記す。20、24頁。)そしてこれら手続き上のことがいくら誤解であったとしても、通名を強制した以上、元請けの過失として問われるべきである。
 最後に判決文における国の責任については通名使用が「我が国の社会一般の認識として是認されてきたものである」(27頁)と述べ、ここでも通名使用の始まりである日本の植民地支配の歴史性がなかったかのように扱われている。戦後、日本社会の通名使用は、国がなんら行政上、立法上の是正措置をとってこなかったことも問われないまま放置されている(27頁)。

4.本名であたりまえに生きていける社会に向けて
 今後、最高裁においては上記のことを中心に訴えていくとともに、裁判と並行して本名を名乗れる社会に向けて運動を展開していきたい。具体的には大林組への申し入れをおこない、在日朝鮮人、在日外国人労働者に対する企業としての雇用実態について追及していきたいと考えている。また、そうした運動と並行して、今の若い世代の在日朝鮮人の置かれている現状を聞きとりながら、「通名」使用の問題をより深くとらえていきたいと思う。

 

 

■■■■新聞報道など■■■■

 

●「通名使用:在日韓国人控訴棄却 大阪高裁「強制」は認定」毎日新聞
   http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20131126k0000e040148000c&inb=mo

●「通名強制、二審も在日韓国人敗訴 大阪高裁、違法性否定」共同通信
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20131126/Kyodo_BR_MN2013112601001731.
html


●「通名強制、二審も在日韓国人敗訴 大阪高裁、違法性否定」静岡新聞
   http://www.at-s.com/news/detail/853622032.html
 
재일한인 '일본이름 사용강요 부당' 소송서 패소
 在日コリアン '日本名使用強要不当' 訴訟で敗訴
 2013/11/26 【聯合通信】
 http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2013/11/26/0200000000AKR20131126103600073.HTML?from=search
 
(도쿄=연합뉴스) 조준형 특파원
= 직장에서 일본식 이름 사용을 강요당해 정신적 고통을 받았다며 일본 법원에 손해배상 소송을
 제기한 재일한인 2세가 2심에서도 패소했다. 
 교도통신에 따르면 오사카고등법원은 26일 재일한인 2세인 김임만(53)씨가 건설업체와 국가를
상대로 제기한 100만엔의 손해배상 청구 소송에서 김씨의 항소를 기각했다. 앞서 지난 1월에 나온
1심 법원의 판단을 유지한 것이다. 
 2009년 오사카시의 하청을 받은 종합건설회사에서 일한 김씨는 회사 측이 자신의 한국 이름 대신
'가네우미'라는 이름이 새겨진 헬멧을 착용하도록 강제한 것은 인격권 침해라며 해당 업체와 국가를
상대로 정신적인 손해를 배상할 것을 요구하는 소송을 제기했다.
 
 그러나 1,2심 법원은 '김씨가 일본식 이름에 개의치 않는다'는 의사를 밝혔다는 업체 측 주장을 받아들였다.
 
(東京=連合ニュース) チョ・ジュンヒョン特派員
= 職場で日本式通名使用を強要されて精神的苦痛を受けたと日本(法院)裁判所に損害賠償訴訟を申し立てた在日コリアン 2世が 2審でも敗訴となった。
 共同通信によれば大阪高裁は 26日、在日コリアン 2世金稔万(53)さんが建設業社と国家を相手に申し立てた 100万円損害賠償請求訴訟で金さん控訴を棄却した。 先立って去る 1月に出た1審(法院)裁判所判断を維持しただ。
 2009年大阪市総合建設会社下請で働いた金さんは会社側が自分韓国名前に代わり'カネウミ'という名前が刻まれたヘルメットを着するように強制したことは人格権侵害であるとし該当業者と国家を相手で精神的な損害を賠償することを要求する訴訟を申し立てた。
 しかし 1,2審(法院)裁判所は '金さんが日本式通名でも気にしない'と言う意思を明らかにしたという業者側主張を受け入れた。

 

神戸新聞 2013年11月26日 夕刊
神戸新聞 2013年11月26日 夕刊
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2014年

1月

21日

金稔万さんイルム裁判控訴審・公正判決を求める呼びかけ 賛同人・賛同団体(計280個人・12団体 / 2014年1月21日現在)

金稔万さんイルム裁判控訴審・公正判決を求める呼びかけ文の、最新賛同人一覧(1月21日現在、280個人・12団体)を更新しました。以下のリンクからご確認ください。 

 

賛同、集め続けています。よろしくおねがいします。

 

http://irum-kara.jimdo.com/呼びかけ文-賛同人一覧/

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2013年

11月

14日

金稔万(キムインマン)さん本名(民族名)損害賠償裁判   原告の主張を一切無視した久留島判決に異議あり!大阪高裁は公正な判決を!判決前集会

再度告知です。11月26日(火)の判決言い渡しを控え、集会をおこないます。


■金稔万(キムインマン)さん本名(民族名)損害賠償裁判
  原告の主張を一切無視した久留島判決に異議あり!大阪高裁は公正な判決を!判決前集会


<第1部>
弁護団(空野佳弘さん・奥田愼吾さん・弘川欣絵さん)
原告から「イルム裁判」ー地裁・高裁3年半にわたる裁判闘争の報告ー
<第2部>発題とパネルディスカッション
朴 実(パクシル)さん(音楽家/元民族名を取り戻す会代表)
稲富進さん(元全国在日朝鮮人教育研究協議会代表)
朴寿南(パクスナム)さん(映画『ぬちがふぅ(命果報)?玉砕場からの証言?』監督)
李信恵(リシネ)さん(ジャーナリスト)
会場からの発題、質疑応答など


日 時:11月16日(土)14:00~17:00

 

※12:00~13:00 JR鶴橋駅前でビラまき ※お手伝いお願いします。

 

場 所:KCC(在日大韓基督教会館)地下鉄「今里駅」南へ徒歩約900m 鶴橋駅・桃谷駅からの場合、それぞれ徒歩約20分
参加費:1000円・大学生500円・高校生以下無料(終了後、懇親会)


主 催:金稔万さん本名(民族名)損害賠償裁判を支援する会・弁護団(空野佳弘・奥田愼吾・弘川欣絵)

 

irumkara★gmail.com 
HP http://irum-kara.jimdo.com/ ブログ http://d.hatena.ne.jp/irum/

 

イルム(なまえ)から―当たり前に本名が名乗れる社会を求めて

■京都の朝鮮学校でヘイトスピーチを繰り返した「在日特権を許さない市民の会」(在特会)に関する判決は人種差別撤廃条約に違反し、街宣禁止と1226万円の賠償を命じた「画期的」な内容であった。「在特会」は在日朝鮮人が日本名を名乗っているのは「在日特権」などと主張しているが、「在日」の歴史と現実を全く理解していない。植民地支配が終焉を迎えても、なお日本社会では在日朝鮮人が本名を名乗れない、「創氏改名」がいまだ克服されずに続いている現実こそがまさに差別の実態であり、「特権」などであるはずがない。


■私は当たり前に本名を名乗って生きていきたい。「当たり前」というのは、いつでも、どこでも、誰に対しても本名を名乗り、そして呼ばれることであり、またそのことが民族的アイデンティティの確認でもある。今、在日外国人総計は210万人を超え、日本の人口の1.7パーセントを占める。ところが在日朝鮮人は見えない存在におかれている。なぜなら、在日朝鮮人が歴史的にも現在的にも日本名を使わざるを得ない、目に見えない真綿で首を絞められるような心理的圧迫と「心的外傷」に晒(さら)されているからに他ならない。


■2009年、私は某百貨店の建て替え工事の夜勤の現場に入った。当然のごとく本名で働いて、それから仕事が途絶えていた。半年後、「前に働いていた夜勤の仕事がある」と、手配師から電話があった。「金さん。かねうみという通名が外国人登録証にあるやろ。それで行ってほしい」。私にとって、それは青天の霹靂(へきれき)であった。私が、前は本名で登録したと言ったら、もう一度、確認するわと言って再び電話があり、手配師は「前、本名で登録したんやな、ほならええわ。」しかし、事務所に行くと、「やっぱり通名でいってくれ」と言われ、いきなり、ヘルメットに貼られた「きむ」のシールが剥がされた。私はゴミのように捨てられた本名のシールを拾いポケットに入れた。今までの「紆余曲折」が一挙に崩れ、もう一度スゴロクの振り出し振り出しに戻されたように思った。


■本人訴訟で裁判を始め、証拠として裁判所に提出したのは通名のシールを貼られたヘルメットと剥(は)がされた本名のシールだけであった。弁護団が結成され裁判を進めていく中で、明らかになったことは、ゼネコン元請の事務長が、私に対して外国人就労届けを出さなければならないと誤って下請に命じていたことである。私は特別永住者であって、外国人就労届けは不要であった。元請の無理解と、下請が届けの提出が不要だと知りながら従ったことが、通名強制の原因であったのだ。このような理不尽な脱法行為が裁判で明らかになったにも関わらず、元請・下請・孫請は悪びれず、何の謝罪もない。まるでどこかのホテルのメニューの食材のように生身の人間の名前や国籍を「偽装」したのである。 
(イルム裁判原告 金稔万)

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